いさら川(読み)イサラガワ

デジタル大辞泉 「いさら川」の意味・読み・例文・類語

いさら‐がわ〔‐がは〕【いさら川】

水の少ない小さな川。いさらおがわ
「御草鞋わらんずに流るる血は、草葉に染めて、―紅葉しがらむ如くなり」〈浄・女楠

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「いさら川」の意味・読み・例文・類語

いさら‐がわ ‥がは【いさら川】

「いさやがわ(不知哉川)」の変化した名。「いさ」の序となる。
古今六帖(976‐987頃)五「いぬかみやとこの山なるいさらかはいさとこたへてわが名もらすな〈あめのみかど〉」
[補注]「古今六帖」の例は、「万葉‐二七一〇」の「犬上(いぬがみ)鳥籠(とこ)の山なる不知也河(いさやがは)いさとを聞こせわが名告(の)らすな」の変化したもの。

いさら‐がわ ‥がは【いさら川】

〘名〙 (「いさら」は接頭語) 小さな川。川幅も狭く、少ない水がさらさらと流れる川。
※俳諧・雑談集(1692)下「山鳩いとどくもる日の声〈岩翁〉 ゐさら川蕪の枯葉をかき流し〈其角〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android