朝日日本歴史人物事典 「いないだの仁右衛門」の解説
いないだの仁右衛門
生年:生年不詳
江戸中期の備中国(岡山県)新本義民騒動の指導者。備中国岡田藩領下道郡新庄村(総社市)の農民。享保2(1717)年新庄村,本庄村の農民は,従来の入会山(共同体山)を藩有林とされたため,これに反対して立ち上がった。藩は農民たちの領内からの退去を命じたが,仁右衛門など4名は,惣代として江戸藩邸門前に直訴した(形態は門訴)。4人は逮捕され,国許に送られて,死罪となった。この犠牲により入会山は返還され,村民は4人を義民として祭り,義民祭が行われている。<参考文献>『岡山県史近世』Ⅱ
(三宅紹宣)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報