ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イラク国連核査察」の意味・わかりやすい解説 イラク国連核査察イラクこくれんかくささつ 1991年4月に採択された安保理決議 687号に基づき,91年初夏から国連査察団によるイラクの大量破壊兵器の調査が開始され,7月からはミサイルや化学兵器の破壊が行われた。 10月の第6次核査察で,イラクが核兵器開発計画を有していたことが表明され,ウラン濃縮,プルトニウム分離,抽出などの開発を秘密裏に行なっていたことが確認された。国連側の無条件査察の要求に対し,イラク側は主権の侵害であると非協力的態度を取り続けたため,93年1月,米軍の巡行ミサイルがバグダード郊外の核疑惑のある工場を爆撃した。7月には弾道ミサイル実験場に監視カメラを設置することをめぐって再び緊張が高まったが,結局イラクは同意した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by