イリュミナシオン(その他表記)Illuminations

デジタル大辞泉 「イリュミナシオン」の意味・読み・例文・類語

イリュミナシオン(〈フランス〉Les Illuminations)

ランボーによる詩の作品群。1872年から1874年ごろにかけて書かれた散文詩自由詩からなる。1875年にベルレーヌに託された原稿群で、1886年ベルレーヌの序文つきで雑誌に掲載されたものが初出

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イリュミナシオン」の意味・わかりやすい解説

イリュミナシオン
Illuminations

フランス詩人 A.ランボーの散文詩集。「彩色写本」の意。 1886年雑誌『ボーグ』に発表。制作時期は 72~75年と推定されるが,確定的でない。ことにもう1つの散文詩集『地獄の季節』 (1873) との関係において,その前後どちらかという問題が,今日なお論争の的となっている。 40編の散文詩と2編の自由詩から成るこの詩集は,詩人は創造者,「見者」 voyantであり,未知のものの探究者であるべきだとするランボーの考えを示すもので,言葉の錬金術により驚くべきイメージを組合せ,強烈で幻惑的な詩的宇宙を開拓し,のちのシュルレアリスムにも多大の影響を与えた。

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