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自由詩 じゆうし free verse; vers libre

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自由詩
じゆうし
free verse; vers libre

伝統的な韻律法の規制から解放された詩で,アクセントとノン・アクセントの機械的な繰返しよりも,意味のある強勢に従ってつけられた抑揚 cadenceによる。初めはフランスの象徴派詩人 J.ラフォルグや G.カーンが彼らの詩的手法について用いた言葉である。

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デジタル大辞泉の解説

じゆう‐し〔ジイウ‐〕【自由詩】

伝統的な詩の韻律・形式にとらわれず、自由な内容や形式で作る詩。ホイットマンの詩集「草の葉」がその先駆的な作品とされる。日本では、川路柳虹(かわじりゅうこう)口語自由詩に始まる。→定型詩

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百科事典マイペディアの解説

自由詩【じゆうし】

フリー・バースfree verse(英語)などの訳語だが,その意味するところは国や時代により異なる。西洋の近代詩においては,伝統的な詩型によらず,韻律脚韻よりも,類音や抑揚など,別の音韻要素によって成り立つ詩を指し,ホイットマンやフランスの象徴主義詩人,さらに英米のイマジズム詩人などがこころみた。
→関連項目ラフォルグ

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世界大百科事典 第2版の解説

じゆうし【自由詩】

英語のフリー・バースfree verse,フランス語ベールリーブルvers libreの直訳から用いられた言葉。しかし日本の詩における〈自由詩〉は,西洋の詩といちじるしく違っている。イギリスアメリカの詩では,韻律と脚韻の伝統的な定型に従うことなく,その音韻的効果としては,もっと他の要素(たとえば類音,頭韻,全体の抑揚cadence)に依存する詩である。これを意識的にこころみたのは,フランス象徴派の詩人たちであった。

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大辞林 第三版の解説

じゆうし【自由詩】

韻律配列の制約にとらわれず、詩人の内的な感情の動きを自由なリズム(自由律)で表した詩。 ↔ 定型詩散文詩

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自由詩
じゆうし
free verse

伝統的な韻律によらない詩風を広くいう。自由詩ということばはもともと古典主義の詩行の十二音節(アレクサンドランalexandrinから詩を解放するために、19世紀後半のフランスで用いられた「自由韻文詩」vers libreに由来したもので、ラフォルグなどが実践し、英詩でもT・S・エリオットがその感化で話しことばリズムに近い自由な詩を書いた。もともと無韻詩blank verseという、規則的な脚韻を踏まない弱強五歩格の伝統のあるイギリスでは、その発展した形として、19世紀後半にマシュー・アーノルドの『ドーバー海峡』(1867)のような自由詩が生まれた。アメリカにおける自由詩の発展は、ホイットマンが『草の葉』(1855)で、従来の英詩の韻律を大胆に無視して行分け散文を試みたことに端を発している。この散文的伝統を継承して20世紀初頭にエズラ・パウンドたちのイマジズムの自由詩運動が展開された。それは英詩の自由詩よりも大胆な変革で、従来の韻律の「メトロノームのような拍子によらないで、音楽の楽句(フレーズ)に従って詩を書くこと」を実践した。
 日本でも大正期に、従来の文語定型詩への反動として口語自由詩が生まれたとき、その指導者の一人萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)は、「拍子本位」でなく「旋律本位」であると、『自由詩のリズムについて』のなかで述べている。短歌や俳句に比べたら、もともと定型の要素に乏しい日本の近代詩であるが、七五調の外在律から自由詩の内在律へと変化を遂げてきている。[新倉俊一]

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世界大百科事典内の自由詩の言及

【韻律】より

…これはフランス詩の2音がHomme(オンム)のように日本語にすれば3音にあたるからである。 明治末におこって今日の詩の大部分を支配する自由詩は,自然主義の現実尊重,形式排除の思想をうけて,用語を現代口語とし,音数律の規則正しい格調を捨てて自由にしたが,これはちょうど室町末期におこった小歌に見るような格調の多様性を生んだ。ここでは一定の音数律でなく,個人のつくる韻律を重んじたのであるが,それは音数として不定ながら,語の切れ目がつく調子,すなわち語勢cadenceによるものである。…

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