イワツクバネウツギ(読み)いわつくばねうつぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワツクバネウツギ」の意味・わかりやすい解説

イワツクバネウツギ
いわつくばねうつぎ / 岩衝羽根空木
[学] Zabelia integrifolia (Koidz.) Makino

スイカズラ科(APG分類:スイカズラ科)の落葉低木。高さ2メートルほどで、幹に6本の溝がある。花は短い柄の先に二つずつつき、5~6月に開き、花冠筒状。日本の特産種で、関東地方以西の本州四国、九州に分布し、石灰岩地に生える。近縁種は中国中西部に知られている。イワツクバネウツギ属花粉が特異な形態をもつなどの特徴を備え、ツクバネウツギ属とは区別され、東アジアの温帯に約10種分布する。

[福岡誠行 2021年12月14日]

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世界大百科事典(旧版)内のイワツクバネウツギの言及

【石灰岩植物】より

…たとえば,キバナコウリンカやチチブイワザクラは秩父地方,カワラウスユキソウやシライワコゴメグサは南アルプス,イワヤクシソウやヤマトレンギョウは阿哲地方,ヤハズマンネングサは高知県にそれぞれ固有である。また,チチブミネバリは北上山地と秩父地方に,キンモウワラビやイワツクバネウツギは本州・九州間の各所に分布する。【清水 建美】。…

※「イワツクバネウツギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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