化学辞典 第2版 の解説
インターカレーション反応
インターカレーションハンノウ
intercalation reaction
インターカレーションは暦にうるうを入れる意味である.層状構造あるいはトンネル構造を有する物質の層間,あるいはトンネル内にイオンや分子を挿入させる反応のこと.挿入する物質をゲスト,挿入を受ける物質をホストとよぶ.ホストとしては,グラファイト,粘土鉱物,金属酸化物,金属硫化物などの無機化合物がおもに用いられる.インターカレーション反応の前後で結晶の基本構造を保持したまま,格子定数などの構造,電気伝導性などの物性,電池特性,触媒特性などの機能性を制御することが可能である.リチウム二次電池の動作原理は,リチウムイオンの電極へのインターカレーション反応にもとづく.[別用語参照]トポケミカル反応
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報