インナーシティー(その他表記)inner city

翻訳|inner city

デジタル大辞泉 「インナーシティー」の意味・読み・例文・類語

インナー‐シティー(inner city)

過疎化などによって衰退しスラム化した、大都市中心部にある区域欧米では、こうした地区再生問題となっている。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インナーシティー」の意味・わかりやすい解説

インナーシティー
inner city

都市の中心部,旧市街地。またはそれらが衰退,荒廃する現象をさす。都市問題の一つ。1970年代以降,欧米先進国の大都市中心部では,若者を中心とした郊外への人口流出,高齢化,購買力の低下,住宅や施設の老朽化に伴う居住環境の劣悪化などの諸問題がみられた。地価が安く,低所得世帯の居住地域であるうえ都市機能の低下により地域社会(コミュニティー)が崩壊し,都市全体とのかかわりが断絶され孤立する。このようにしてスラム化が進行し活力が失われていく状態を「インナーシティー現象(問題)」と総称した。日本では,東京都心の 3区(千代田区,中央区,港区)や大阪府大阪市の中心部においてこのような現象がみられた。また 1995年の兵庫県南部地震では,住宅・商店・工場が混在し木造低層住宅が密集する都市中心部での被害が顕著であったため「インナーシティー災害」といわれた。

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