千代田区(読み)チヨダク

デジタル大辞泉 「千代田区」の意味・読み・例文・類語

ちよだ‐く【千代田区】

千代田

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日本歴史地名大系 「千代田区」の解説

千代田区
ちよだく

面積:一一・六四平方キロ(境界未定)

都の東部に位置し、東は中央区、西と南は港区、西は新宿区、北は新宿区・文京区・台東区と接する。JR中央本線・東海道本線・東北本線・総武本線、都営地下鉄新宿線・三田線、営団地下鉄銀座線・丸の内線・千代田線・日比谷線・東西線・半蔵門線・南北線、国道一号(日比谷通・桜田通)・同四号(昭和通)・同一七号(中央通・本郷通)・同二〇号(新宿通)・同二四六号(青山通)、主要地方道八号(目白通)・同三〇一号(白山通・内堀通)・同三〇二号(靖国通)・同四〇一号(内堀通)などが通る。区域は隅田川右岸へと続く沖積低地とともに北の本郷台から続く駿河台の台地と、西の武蔵野に続く麹町台地からなる。区の中央には皇居があり、北の丸公園皇居外苑を合せた一帯は国指定特別史跡に、また常盤橋ときわばし門跡・江戸城外堀跡は史跡として、江戸時代の枡形門(田安・清水・外桜田)や近代建築(ニコライ堂・旧近衛師団司令部庁舎など)は国の重要文化財に指定され、ほかにも東京都・千代田区の指定文化財が多数所在している。

〔原始〕

区内のおもな遺跡としては縄文時代後期後半から晩期にかけての旧本丸西きゆうほんまるにし貝塚(千代田)、弥生時代後期の環濠集落遺跡である九段坂上くだんさかうえ遺跡(九段)、同時代の方形周溝墓が発見された一番町いちばんちよう遺跡(一番町)、弥生時代もしくは古墳時代を中心とする牛ヶ淵うしがふち貝塚(九段南)などがあげられる。また東京国立近代美術館とうきようこくりつきんだいびじゆつかん遺跡(千代田)では旧石器時代の石器製作跡や礫群、縄文・弥生・古墳・奈良・平安の各時代の住居跡などが発掘されている。

〔古代・中世〕

律令時代になると、当区域はひら(神田川旧流路)を境に北部が豊島郡、南部が荏原えばら郡に所属したと考えられ、「和名抄」所載の荏原郡桜田さくらだ郷が区域内に比定される。承平・天慶の乱を起こし朝廷に反乱した平将門に関し、各地に伝承が残っているが、現大手おおて町一丁目には将門まさかど首塚がある。同地は将門を祀った神田明神の境内地であったという。中世の千代田区域は平川の南側で、江戸氏が拠点をおいて開発を進めた結果、桜田郷の北部、日比谷ひびや入江に面する地域が江戸郷とよばれ、豊島郡に属することになったとみられる。交通の側面からみたとき荏原郡から海沿いを通る東海道と浅草から下総国府方面への通路、上野台地から奥州方面への道、武蔵国府へ通じる道が集中しており、南関東の要衝となる条件を備えた地点であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千代田区」の意味・わかりやすい解説

千代田〔区〕
ちよだ

東京都 23特別区の1つ。 1947年麹町,神田両区が合併して成立。旧外堀に囲まれた円形をなす。区域の大部分は江戸時代の武家屋敷跡で,中心に皇居がある。 JR東京駅西部一帯の大手町丸の内はビジネス地区で,日本の経済,情報,通信の中枢をなす。霞が関は中央官庁街で,外務,財務,経済産業,国土交通,法務,農林水産,厚生労働,文部科学,総務,環境の各省と警視庁,検察庁,人事院などの政府・司法機関が集中している。永田町には国会議事堂を中心に首相官邸,内閣府がある。北部の神田九段,麹町,番町は文教地区で,神保町には特色ある書店街が発達。丸の内の旧都庁跡には国際会議場「東京国際フォーラム」が 97年1月完成。区域には高層ビルが多く,昼間の人口は,夜間人口を大きく上回る。江戸城跡は特別史跡,外堀跡および北の丸公園のヒカリゴケ生息地は史跡に指定されている。また,出光美術館日枝神社太刀などの国宝を所蔵する。近郊住宅地とを結ぶ鉄道や地下鉄網が発達し,首都高速道路を含む幹線道路が集中する。面積 11.66km2(境界未定)。人口 6万6680(2020)。

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