ウラジオストク合意(読み)ウラジオストクごうい(その他表記)Agreement in Vladivostok

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウラジオストク合意」の意味・わかりやすい解説

ウラジオストク合意
ウラジオストクごうい
Agreement in Vladivostok

1974年 11月にウラジオストクで開かれたアメリカの G.フォード大統領とソ連の L. I.ブレジネフ共産党書記長との会談の結果まとまった,第2次戦略兵器制限取決めのための大枠に関する合意。その要旨は,(1) 戦略的攻撃兵器の制限に関する新協定には,72年の同暫定協定の関連規定を含めるものとする,(2) 新協定の有効期間は 77年 10月~85年 12月末とする,(3) 新協定では,双方とも合意された総数の戦略的送達飛行体を保有し,また合意された総数の複数個別目標弾頭 MIRV装備の大陸間弾道ミサイル ICBMおよび潜水艦発射弾道ミサイル SLBMを保有する権利をもつ,(4) 新協定には,85年以降の時期において戦略兵器をさらに制限し,できれば削減する問題に関して,遅くとも 80~81年中に交渉を開始することを規定した項目を含むものとする,などであった。 74年 12月,上記 (3) の飛行体 (ICBM,SLBM,爆撃機) の総数を 2400基・機に制限し,そのうち MIRV装備の ICBM,SLBMの総数を 1320基に限定することに合意したことが,フォード大統領より発表された。

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