日本大百科全書(ニッポニカ) 「エウブーロス」の意味・わかりやすい解説 エウブーロスえうぶーろすEuboulos(前405ころ―前335ころ) アテネの政治家、財政家。紀元前350年代後半、行政剰余金からなる祭祀(さいし)金(テオリカ)の運用を通して、国家財政の全体を掌握し、軍事支出を抑え、経済振興策をとって、破綻(はたん)に瀕(ひん)した国家財政を再建した。外交政策では平和主義をとり、前340年後半にはマケドニアとの平和維持路線を代表したが、デモステネスらの主戦派が支配的になるとともに、彼の影響力は失われた。[篠崎三男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例