えぞにゅう

精選版 日本国語大辞典 「えぞにゅう」の意味・読み・例文・類語

えぞ‐にゅう

〘名〙 セリ科多年草。東北地方以北の山地の湿った草原に生える。大形の草本で高さ三メートル以上になる。葉は広卵形で、浅く三~五裂する。下方の葉の葉柄は長く、基部はさや状に茎を包み、上方の葉の柄はさや状部だけとなる。夏、茎の上部にかさ形の大きな花序を多数出して、おびただしい数の白色五弁花を開く。根には強い香気をもつ。若葉はゆでて食用とし、根は興奮剤として用いられる。せいき。しゅうきな。《季・夏》
※春と修羅(1924)〈宮沢賢治〉樺太鉄道「おお満艦飾のこのえぞにふの花、月光いろのかんざしは、すなほなコロボックルのです」

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