エネルギー多消費時代(読み)エネルギーたしょうひじだい(その他表記)energy consuming age

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エネルギー多消費時代」の意味・わかりやすい解説

エネルギー多消費時代
エネルギーたしょうひじだい
energy consuming age

1980年代の世界的な好景気により,エネルギーの総需要が急増し,それまでの「省エネ」から「増エネ」へと転換した時代を指す。この背景として,供給面においては,平和な国際環境と2回の石油危機経験を生かした各国のエネルギー多様化・多元化によるエネルギー価格の低位安定があげられる。また,需要面においては,好景気による鉄鋼化学産業などのエネルギー消費量の増加や,製品の高付加価値化としての消費者の高級・大型・多機能指向による民生エネルギーの消費効率の悪化などがあげられる。人々のアメニティー志向が強まり,省エネルギーに対する意識が低下しているともいえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android