エネルギー多消費時代(読み)エネルギーたしょうひじだい(その他表記)energy consuming age

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エネルギー多消費時代」の意味・わかりやすい解説

エネルギー多消費時代
エネルギーたしょうひじだい
energy consuming age

1980年代の世界的な好景気により,エネルギーの総需要が急増し,それまでの「省エネ」から「増エネ」へと転換した時代を指す。この背景として,供給面においては,平和な国際環境と2回の石油危機経験を生かした各国のエネルギー多様化・多元化によるエネルギー価格の低位安定があげられる。また,需要面においては,好景気による鉄鋼化学産業などのエネルギー消費量の増加や,製品の高付加価値化としての消費者の高級・大型・多機能指向による民生エネルギーの消費効率の悪化などがあげられる。人々のアメニティー志向が強まり,省エネルギーに対する意識が低下しているともいえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android