エピデンドラム(その他表記)Epidendrum; button-hole orchid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エピデンドラム」の意味・わかりやすい解説

エピデンドラム
Epidendrum; button-hole orchid

ラン科エピデンドラム属の総称メキシコから南アメリカにかけて約 700種が分布する多年草。属名のエピデンドラムは,ギリシア語の「上」と「木」を意味する言葉から成り,樹上に着生する種が多いことに由来する。茎が直立するものから地をはうようなものまで草姿は多様で,蕊柱 (ずいちゅう) と唇弁が合着しているのが特徴。鉢植えで多くみられるのはイバグエンセ E.ibaguense系の品種が多く,切り花としても流通している。洋ランの仲間としては,栽培が比較的やさしい種類が多い。素焼鉢ミズゴケで栽培し,春から夏は明るい日陰で,冬期は明るい窓辺で最低7℃以上に保って管理する。高温期には水を十分に与え,冬期はやや控えめにする。

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百科事典マイペディア 「エピデンドラム」の意味・わかりやすい解説

エピデンドラム

中央〜南アメリカに原産するラン科の着生植物で,約1000種がある。原産地のさまざまな環境に適応して,矮性で地をはうものから,茎を長くのばすものなど草姿はさまざま。花は茎頂に1〜多数生じ,萼片(がくへん)と側花弁が似ているものが多い。よく栽培されるのは数十種ほど。花茎を長くのばす種から改良された交雑種はリードステム系とよばれ,花色も朱赤,紅紫,黄,緑,白などと豊富で,切花に利用されている。

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