20世紀西洋人名事典 「エミールザウアー」の解説
エミール ザウアー
Emil von Sauer
1862.10.8 - 1942.4.28
オーストリアのピアノ奏者,作曲家。
ハンブルク生まれ。
モスクワ音楽院で有名なピアニスト、ニコライ・ルビンシテインに師事した。1882年にデビューし、広く独奏家として活動していたが、ヴァイマルでリストにも師事している。コンサート活動のかたわらウィーン音楽院でピアノ科マイスター・クラスを受け持つ。また’17年には貴族に叙せられている。的確で均整のとれた技巧と典雅で優麗な様式でもって、19世紀的風格を伝える最後のリスト直属のピアニストとして名声が高かった。そのタッチの美しさから「ザウアー・タッチ」という名称もあった。主な作品にリストの「ピアノ協奏曲」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報