エラミミズ(読み)えらみみず

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エラミミズ」の意味・わかりやすい解説

エラミミズ
えらみみず / 鰓蚯蚓
[学] Branchiura sowerbyi

環形動物門貧毛綱イトミミズ科の水生ミミズ。体の末端糸状えらが生じるため、この名がある。体節数約120個。体長は普通60~80ミリメートルであるが、なかにはその倍ぐらいの大きさに達する個体もみられる。色は淡紅または淡紫色水田池沼に多く、イトミミズと同じように体の前半泥中に隠し、えらのある部分を水中に出してこれを揺り動かす。高温、低温のいずれにもよく耐えられるためか、世界中に広く分布する。エラミミズ類は世界にただ1種知られるだけである。

大野正男

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エラミミズ」の意味・わかりやすい解説

エラミミズ
Branchiura sowerbyi

環形動物門貧毛綱近生殖門目イトミミズ科。体長8~15cm,体節数約 120。体の後部に櫛のような鰓がついている。池や沼の泥の中に頭を突込んで逆立ちし,この鰓を水中で揺り動かして呼吸する。日本各地のみならず世界中にも広く分布し,キンギョなどの生き餌に用いられる。

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