エンイェルブレクト(その他表記)Engelbrekt

改訂新版 世界大百科事典 「エンイェルブレクト」の意味・わかりやすい解説

エンイェルブレクト
Engelbrekt
生没年:1380以後-1436

カルマル同盟にたいするスウェーデン独立闘争の平民指導者。1434年ダーラナ地方の独立自営鉱夫農民を指揮して蜂起し,デンマーク勢力を全土から駆逐,35年〈統治者〉2人のうちの1人に選出されたが,翌年暗殺された。彼を選出したアルボガの全国集会riksdagは,不正規ながら,聖職者貴族・都市民・農民の代表からなり,スウェーデン最初の国会Riksdagとされる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エンイェルブレクト」の意味・わかりやすい解説

エンイエルブレクト
Engelbrekt, Engelbrektsson

[生]1390頃
[没]1436
スウェーデンの民衆反乱指導者。カルマル同盟のスウェーデン支配に反対する農民,貴族の反乱を指導。 1435年聖職者,貴族,市民,農民の代表から成る事実上国民議会組織。翌年暗殺された。

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世界大百科事典(旧版)内のエンイェルブレクトの言及

【スカンジナビア】より

…早くからスカンジナビアの輸出産業となった鉄鉱業は,その歴史を農民の補充経済としてはじめられた。エンイェルブレクトグスタブ1世を支持したダーラナ地方の鉄鉱夫はこのような農民的性格をもっていたし,ハンザ同盟と対抗しつつ中世のバルト海交易を担ったゴトランド商人も専業者というよりは〈農民商人〉であった。 このような自由な土地所有農民(オーダル農民とよばれ,英語のfranklinに近い)は,バイキング時代後期から国家形成とともに徐々に分解を始める。…

※「エンイェルブレクト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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