ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オオハマギキョウ」の意味・わかりやすい解説 オオハマギキョウ(大浜桔梗)オオハマギキョウLobelia boninensis キキョウ科の大型常緑多年草。小笠原諸島の海岸の崖や岩上に生じる。基部は木化し低木状となる。初めはロゼットをつくり,長さ5~10cmのへら形で光沢のある根生葉を密につける。成体では高さ1~2mの中空の茎を直立し,下部の葉は脱落して鱗状の痕跡が並び,上半部に長さ 15~20cmの茎葉が集ってつく。葉質はやや厚く,側縁は外側にめくれ,葉脈は陥没して裏面に隆起する。最後の年の夏に,茎頂から長さ数十 cmもの花穂を伸ばし,多数の緑色を帯びた白花を下から順次開く。浅い鐘形の萼筒があり,花冠は唇形で,特に下唇が大きく舌状をなし浅く3裂する。果は長さ1~1.5cmの長卵形で縦に稜が走り,熟すと開裂して微細な種子を大量に出す。小笠原の固有種であるが,やや似た種はハワイなどに多い。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by