オカの闘い(読み)オカのたたかい(その他表記)Oka crisis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オカの闘い」の意味・わかりやすい解説

オカの闘い
オカのたたかい
Oka crisis

1990年3月から9月まで続いたカナダ,ケベック州政府ならびに連邦軍とモホーク族との対峙をいう。オカの町立ゴルフ場の拡張計画用地にモホーク族が土地所有権請求を行なってきた先祖からの土地が含まれたことに端を発し,モホーク族は道路封鎖などの実力行使に出,連邦軍が動員された。対立は先住民会議 the Assembly of First Nationsなどのインディアン団体を巻込み,全国的な広がりを示した。モホーク族側は先祖からの土地の返還要求と先住民主権の確立要求を全面に出し,ケベック州政府,連邦政府ともに従来の安易な温情主義的姿勢では対応できずに対立は長期化した。ミーチ湖憲法協定に代表される連邦政府のケベック問題優先 (先住民問題の放置) 姿勢への反発という色合いも強かった。このあと,連邦政府は土地請求問題への対応や先住民自治の実現に向けて積極的な姿勢を示し,91年9月の連邦政府改憲提案,92年8月のシャーロットタウン憲法協定などにおいて新提案がなされている。

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