ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オクス」の意味・わかりやすい解説
オクス
Ochs, Adolph Simon
[没]1935.4.8. テネシー,チャタヌーガ
アメリカの新聞発行者。ユダヤ人移民の子に生れ,学校に通いながら新聞配達をしたり,植字工になったりしたが,1878年 20歳のとき,廃刊寸前の『チャタヌーガ・タイムズ』の支配株を購入,同紙を南部有数の大新聞に発展させた。南部新聞連盟創立者の一人で,91~94年その議長。 96年『ニューヨーク・タイムズ』の経営権を獲得,イエロー・ジャーナリズムに抗して「印刷に値するすべてのニュースを」のスローガンを掲げ,同紙をニュース中心の世界的大新聞に育てた。 1900年から死去するまで新聞連盟理事。
オクス
Ochs, Peter
[没]1821.6.19. バーゼル
スイスの政治家。フランス革命の影響を受けて,パリで「スイス人クラブ」を指導した F.ラ・アルプとともにスイスの専制的寡頭支配打倒のための運動を指導した。フランスはこの運動を利用して,1798年フランス軍をスイスに動員し,軍事力を背景にヘルウェティア共和国を樹立させた。オクスはフランスの 95年憲法に基づいてこの共和国のための憲法を起草し,新政府の中心人物として活躍した。
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