デジタル大辞泉 「おこづく」の意味・読み・例文・類語 おこ‐づ・く [動カ四]1 ひくひく動かす。ぴくつかす。「鼻のわたり―・きて、語りなす」〈源・帚木〉2 勢いづく。調子づく。「大石はづんで二つ三つ、どうどうどうと―・きて」〈浄・虎が磨〉3 力む。「さは言へ、とちょっと―・く」〈伎・韓人漢文〉4 ずきずき痛む。「合戦のきず口―・き」〈浄・千本桜〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「おこづく」の意味・読み・例文・類語 おこ‐づ・く 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「おこつく」とも )① 勢いづく。いどんで行く。[初出の実例]「拍手に、うら、おもてあり。はづむと、おこづくと、はぢくと、つくとのちがひあるべし」(出典:わらんべ草(1660)一)② 興奮する。[初出の実例]「俄にほつねつさかんにして五たいかくのごとくしゃきばりおこづくは」(出典:歌舞伎・傾城黄金鱐(1782)五幕)③ 傷口がずきずき痛む。[初出の実例]「忌中に合戦の疵口おこづき、破傷風と云病と成」(出典:浄瑠璃・義経千本桜(1747)四)④ 舞踊や歌舞伎のしぐさの途中で、つまずくように片膝の力をぬいて、また立ち直るような動作をする。[初出の実例]「扨又、よこに右へ引によって、腰ゆがみておこつく也」(出典:舞正語磨(1658)下)⑤ 物が一杯になって蓋(ふた)などがしまらなくなる意か。[初出の実例]「比の筥(はこ)に蓋(ふた)のおこづくまでに初音一本を入られたり」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例