おざんない(読み)オザンナイ

デジタル大辞泉 「おざんない」の意味・読み・例文・類語

おざん◦ない

[連語]《動詞「おざる」の未然形おざら」に打消しの助動詞「ない」のついた「おざらない」の音変化
「ない」の丁寧語。ありません。ございません。
「離れべい様子も―◦ないから」〈滑・膝栗毛・二〉
(「…じゃあおざんない」の形で)丁寧に否定する意を表す。…ではありません。…ではございません。
馬士まごぢゃあ―◦ない」〈滑・膝栗毛・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「おざんない」の意味・読み・例文・類語

おざん‐・ない

  1. 〘 連語 〙 ( 動詞「おざる」の未然形「おざら」に、打消の助動詞「ない」の接続したものの変化 ) 「ない」の意の敬語
  2. [ 一 ] 「ない」の意の丁寧語。ありません。ございません。
    1. [初出の実例]「インネ、子がなけりゃア孫もおざんない」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  3. [ 二 ] 補助動詞的に用いて、丁寧の意を表わす。(で)ありません。(で)ございません。
    1. [初出の実例]「イヤイヤさふじゃアおざんねへ」(出典:洒落本・世説新語茶(1776‐77か)変語)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む