化学辞典 第2版 「オフロキサシン」の解説
オフロキサシン
オフロキサシン
ofloxacin
C18H20FN3O4(361.37).キノロン系抗菌薬.白色の針状晶.分解点250~257 ℃.最初のキノロン系抗菌剤であるナリジクス酸は,グラム陰性菌にのみすぐれた活性を示し,現在も尿路感染症に使われている.この類縁体の合成が盛んに行われ,グラム陰性菌とグラム陽性菌の両者に強い活性を示すノルフロキサシン,オフロキサシンなどのニューキノロン系抗菌薬とよばれる一群が登場した.細菌のトポイソメラーゼⅡであるDNAジャイレースを特異的に阻害する.(R,S)-体は分解点250~257 ℃.LD50 208 mg/kg(雄マウス,静注).[CAS 82419-36-1].(S)-(-)-体のレボフロキサシン(levofloxacin)は(R,S)-体の約2倍の抗菌活性を示す.分解点229~239 ℃.-109.6°(DMSO).LD50 1500 mg/kg(ラット,経口).[CAS 100986-85-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報