オマグア族(読み)オマグアぞく(英語表記)Omagua

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オマグア族」の意味・わかりやすい解説

オマグア族
オマグアぞく
Omagua

アマゾン川上流域に住むラテンアメリカインディアンの一民族。言語はトゥピ諸語に属する。 17世紀にキリスト教布教の根拠地となり,オマグア語は近隣民族間の公用語として用いられ広く分布した。その後ポルトガル人による奴隷狩りなどでジャングルに追われ,今日生存する人口は非常に少い。マニオク (キャッサバ) 栽培のほか,カメや魚類を食糧源として捕獲する。かつては首長神官奴隷などの階層に分れ,さらにいくつかの村が強大な権力をもつ大首長のもとに統合される発達した社会であった。高い川岸に1列に住居が並ぶ独特の集落形態をとり,また村と村が近接しているため,家屋が数 kmにわたり連続して建てられているようにみえたという。

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