日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーエンス」の意味・わかりやすい解説
オーエンス
おーえんす
Jesse Owens
(1913―1980)
アメリカの陸上競技選手。1935年の競技会で、100ヤードに世界タイ、走幅跳びに8メートル13の世界新、220ヤードと220ヤード・ハードルで世界新の記録を1時間20分の間に樹立し一躍注目された。走幅跳びの記録は、25年後のオリンピック・ローマ大会まで破られなかった。翌36年、オリンピック・ベルリン大会で100メートル、200メートル、走幅跳び、400メートル・リレーに優勝、4個の金メダルを獲得し「褐色のカモシカ」とニックネームをつけられた。当時の世界記録100メートル10秒2は20年後の56年に、200メートル20秒3(直走路)も49年に初めて更新された。73年から死亡までアメリカ・オリンピック委員を務めた。
[石井恒男]