出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…このような機能の変化・発展には,従来のような校舎ではまったく対応し得ないのは当然であり,定型画一の学校建築は,ようやく変革期を迎えることになったのである。弾力的に編制される大小の集団がさまざまな活動をするためにオープンスペースが,また子どもたちが使うための豊富な教材・機器を学習空間の中央に配するラーニングセンターと,そして大・中・小の広さの多様な教室の用意などが,画一的教室の羅列に代わって,学校建築の主体室になってくる。福光中部小学校(富山県)は,従来の8教室分の大きさのオープンスペースが,天井からつるした動くパネルで,必要に応じた大きさの室に区分けできるようになっている典型例である。…
…今日,造園の領域は庭空間から国土さらには地球全体までを対象にするように拡大してきている。これらの空間を取り扱うとき,建築や土木と違うところは,非建ぺい空間(これをオープンスペースとか緑地という)のもっている特質と論理を生かしながら,土地利用全体を組織的に秩序づけようとすることにある。その意味で造園は,人間と自然の関係を物的な計画を通してとらえようとしてきた専門領域であるといえる。…
…彼は1922年〈人口300万人の現代都市〉を発表して以来,次々に新しい発想を展開した。彼の目ざす理想都市は,広大なオープン・スペース,自動車交通のための立体道路,高層建築を機能的に組み合わせ,近代的な都市美を演出しようとするものであった。彼は都市への人口集中と急速に進展する工業化社会の論理に忠実であった。…
…都市のなかの空地や広場,公園や運動場などは,人口が集中し建物が密集すればするほど,いこいや交流の場として重要性を増すが,東京や大阪など日本の大都市では欧米の主要都市と異なり無計画に集住がすすみ,都市空間の重要性に対する配慮が不十分であった。ドイツ語のGrün‐fläche,フランス語のespace vertに対応する〈緑地〉の概念は,1933年になって初めて東京緑地計画協議会が発表した規定に登場する。…
※「オープンスペース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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