カペシタビン製剤(読み)カペシタビンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「カペシタビン製剤」の解説

カペシタビン製剤

製品名
カペシタビン(沢井製薬ダイト東和薬品、日医工、日本化薬、日本ジェネリック、ヤクルト本社)
ゼローダ(中外製薬)

 カペシタビン製剤肝臓で代謝されたあと、肝臓や腫瘍細胞に存在する酵素(チミジンホスホリラーゼ)により、腫瘍内でフルオロウラシルに変化し、細胞の遺伝情報を持つDNARNAの合成を阻害することでガン細胞の増殖を抑制します。手術不能または再発乳ガン結腸・直腸ガン胃ガンの治療に使用されます。


①激しい下痢を伴う脱水症状、手足症候群、心障害、肝障害黄疸おうだん、腎障害、骨髄抑制、口内炎、間質性肺炎、出血性腸炎などの重い腸炎、重い精神神経障害(歩行障害、知覚障害、錐体外路症状、意識障害など)、血栓塞栓症、皮膚粘膜眼症候群が現れることがあります。このような症状が現れたときは、使用を中止して、すぐに医師に報告してください。


吐き気嘔吐、食欲不振、赤血球数減少、色素沈着、蛋白尿たんぱくにょう、倦怠感が現れたときは服用を中止し、医師に相談してください。


錠剤で、1日2回服用します。用法用量については、医師・薬剤師指示をきちんと守り、かってに中止したり、増量・減量しないでください。


②この薬の成分に過敏症の病歴のある人、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤使用中及び使用中止後7日以内の人は使用できません。また、妊婦または妊娠している可能性がある人、母乳で授乳中の人、骨髄機能抑制のある人、肝障害または腎障害がある人、感染症を合併している人、心疾患またはその病歴がある人、消化管潰瘍または出血のある人、水痘の人は、使用できないことがあります。


③重い副作用が起こることがあるので、医師や看護師から指示された検査は必ず受けてください。


④ほかの抗がん剤フェニトインワルファリンカリウムトリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤などと併用すると副作用が増強することがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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