カマバチ(読み)かまばち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カマバチ」の意味・わかりやすい解説

カマバチ
かまばち / 鎌蜂

昆虫綱膜翅(まくし)目カマバチ科Dryinidaeに属する寄生バチ総称。体長5ミリメートル未満。雌バチは無翅でアリに似たものもある。雌バチの前脚跗節(ふせつ)が鎌状(はさみ状)になっているのが和名の由来。雌バチはこのはさみでセジロウンカトビイロウンカなどの幼虫を捕まえて産卵する。卵を産み付けられたウンカ類はすぐには死なずに成育するが、寄生去勢を受けて生殖器が発達しない。カマバチの寄生を受けたウンカ類の腹部には縞(しま)模様のある丸い膨らみができ、カマバチの幼虫はその中にいて成長する。繭はイネなどの葉上につくられる。カマバチは稲作害虫のウンカ類の有力な天敵で、日本にはトビイロカマバチHaplogonatopus japonicusほか数種を産する。

[平嶋義宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む