旺文社世界史事典 三訂版 「カラカラ帝」の解説
カラカラ帝
カラカラてい
Marcus Aurelius Severus Antoninus Caracalla
古代ローマの皇帝(在位211〜217)
セプティミウス=セヴェルス帝の子。カラカラとは好んで着用したガリア人の衣服に由来する。軍人皇帝時代の先駆をなし,暗殺・奢侈 (しやし) ・増税・貨幣改悪などを行って悪名が高いが,212年アントニヌス勅令を発布し,属州(プロヴィンキア)を含む帝国内の全自由民にローマ市民権を与えた意義は大きい。ドナウ川方面の治安維持につとめ,さらに東方のパルティアに遠征したが,その途中,暗殺された。カラカラ大浴場の造営で知られる。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報