日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンザワハダニ」の意味・わかりやすい解説
カンザワハダニ
かんざわはだに
Kanzawa spider mite
[学] Tetranychus kanzawai
節足動物門クモ形綱ダニ目ハダニ科に属するダニ。夏型雌は暗赤色、休眠雌は朱色。体長は雌0.4ミリメートル内外、雄0.3ミリメートル内外。卵は白色透明。チャ、ナシ、モモ、リンゴ、オウトウ、柑橘(かんきつ)類、カキ、ブドウ、パパイヤ、クワ、ホップ、キャッサバ、ナス、ダイズ、インゲンマメ、サトイモ、イチゴ、ウリ類、イネ、トウモロコシなど、種々の植物に寄生する。とくにチャの重要害虫で、茶園では3~6月と9~12月の2回発生する山がある。越冬は一般に休眠雌によってなされるが、夏型雌あるいは南方では成虫態以外の発育ステージのこともある。北海道から沖縄まで日本全土に分布する。
[森 樊須]