化学辞典 第2版 の解説
ガスクロマトグラフィー質量分析計
ガスクロマトグラフィーシツリョウブンセキケイ
gas chromatography mass spectrometer
略称GC-MS.ガスクトマトグラフィーと質量分析計を結合し,多成分の有機化合物の混合物をガスクロマトグラフィーにより分離し,分離した各成分を質量分析計により定性分析する装置.R.S. Gohlkeによって1959年にはじめて試みられた.ガスクロマトグラフィーのカラムのあとにキャリヤーガスの分離装置をもうけ,キャリヤーガスの濃度を下げて質量分析計のイオン源に導入し,全イオンを捕集して各成分の量を測定するとともに,分離された各成分の質量スペクトルを速い走査(数十秒以内)で測定し,定性分析を行う.質量分析計としては磁場偏向形がもっとも多く使用されるが,飛行時間型質量分析計,四重極質量分析計も走査速度が速いことから使用される.一般の多成分の分析,生体内微量成分の構造決定,大気汚染物質としての多種類の極微量有機物質の定性,定量などに使われている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報