ガスハイドレート(読み)がすはいどれーと(その他表記)gas hydrate

デジタル大辞泉 「ガスハイドレート」の意味・読み・例文・類語

ガス‐ハイドレート(gas hydrate)

大陸棚斜面の海底下数百メートルのところやシベリアアラスカ永久凍土中など低温・高圧場所で生成される、水の分子間にガスを閉じこめてシャーベット状になった化合物。ガスがメタンの場合はメタンハイドレートという。将来エネルギー資源として期待が高い。

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最新 地学事典 「ガスハイドレート」の解説

ガスハイドレート

gas hydrates

水分子がつくるかご状構造の内部に,メタン,エタン,二酸化炭素などの比較的小さいガス分子が包接される氷状の固体。ガスがメタンのみ,もしくはメタンが主成分の場合,メタンハイドレートとも呼ばれる。すべてのかご状構造にメタンのみが包接されると,その組成式はCH・5.75HOとなる。ガスと水が十分に存在する高圧低温環境で安定なため,天然では海底や湖底堆積物,永久凍土内に,メタンを主成分として分布する。堆積物中に広がるガスハイドレートの安定領域下限に見られる海底疑似反射面は,ガスハイドレートの存在を示す。堆積物中にメタンに富んだ流体の移動経路が発達すると,粒状,板状塊状などのガスハイドレートが密集する。地球史上では,底層水温の上昇や海水準の低下によって大規模に溶解し,メタンを大量に海洋中に放出したり,堆積物を不安定化して地すべりを引き起こす可能性が指摘されている。

執筆者:

参照項目:海底疑似反射面
参照項目:メタンハイドレート

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガスハイドレート」の意味・わかりやすい解説

ガスハイドレート
がすはいどれーと
gas hydrate

海底の大陸斜面堆積(たいせき)物や永久凍土中に存在し、水分子のつくる籠(かご)状構造の中にガス分子を含む化合物。ガス分子がメタンである場合は、メタンハイドレートとよばれる。

[村田明広]

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世界大百科事典(旧版)内のガスハイドレートの言及

【天然ガス】より

…一つのカテゴリーは,再生可能な供給源で,バイオマス,都会の廃棄物および動物の残渣(ざんさ)であり,もう一つのカテゴリーは再生不能な供給源で,石炭の地下ガス化,泥炭のガス化,オイルシェールのガス化,炭層からのガスおよび異常高圧帯geopressured zoneのガス,タイトサンド・ガス,デボニアンシェール・ガスである。そのほかメタンの潜在的供給源としては,寒冷地や深海底の低温または高圧力環境下でメタンがシャーベット状で賦存しているガス・ハイドレートがある。このうち現在ある程度の生産の実績をもち,商業化が進められているのは,デボニアン・シェールとタイトサンド・ガスである。…

※「ガスハイドレート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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