化学辞典 第2版 「キナリザリン」の解説
キナリザリン
キナリザリン
quinalizarin
1,2,5,8-tetrahydroxyanthraquinone.C14H8O6(272.21).アリザリンを発煙硫酸と室温で長時間反応させ,生じた硫酸エステルをアルカリと処理すると得られる.赤色の結晶.融点275 ℃ 以上.多くの有機溶媒に難溶.アルカリに溶けて赤紫色を呈し,酸性では黄色の水溶液となる.各種の金属とキレートをつくるので,かつて媒染染料として用いられ,また分析用試薬としての用途がある.とくにガリウム,ベリリウム,ホウ素などの比色定量に用いることができる.[CAS 81-61-8]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報