改訂新版 世界大百科事典 「キフティー」の意味・わかりやすい解説 キフティーal-Qifṭī生没年:1172-1248 アラブの学者,著作家。上エジプトのキフトに生まれる。父も祖父もアイユーブ朝に仕える官僚であった。彼自身も官吏としてシリアのアイユーブ朝下のアター・ベク諸侯に仕える一方,学問を修め著作に励んだ。もっとも重要な著作は,科学者,哲学者の伝記を編さんした辞典で《智者の歴史》として,その抜粋が現在に伝わっている。これはイスラム世界の哲学史,科学史の研究には欠かせないものである。セルジューク朝史も書いたといわれるが残っていない。執筆者:湯川 武 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by