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哲学史 てつがくしhistory of philosophy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

哲学史
てつがくし
history of philosophy

哲学の歴史的展開およびそれについての学問的探求。存在の究極的原理を解明しようとする哲学は,常に初めから問い直して永遠を目指す性格をもつ。それに応じて学問としての哲学史もまた,ほかの学問史とは異なり,学説を単なる過去事象としてとらえるのではなく,永遠につながるものとして,したがって新たな哲学探求の土台として営まれる。この意味で哲学史は哲学の一部門をなしている。反面,哲学も時代との相関性を免れず,哲学史も個々の哲学をその時代においてとらえなければならず,歴史学としての客観性も必要となる。学問としての哲学史はアリストテレスの『形而上学』第1巻をもって嚆矢とするとされ,また中国では周時代の荘周の『荘子』第 33「天下編」にもみられる。教父時代のギリシア哲学のキリスト教的解釈や,中世の注釈,ルネサンス人文主義者の解釈など,みなある意味で哲学史の性格をもつが,真の意味では哲学史はヘーゲルに始るとされる。通史としてはヘーゲルのほか,代表的なものに F.ユーベルベーク,E.ブレイエ,F.コプルストンらの研究がある。特定の時代を対象とする時代史では E.ツェラーの古代ギリシア,E.ジルソンの中世があり,逆に特定の主題をとって時代を下る問題史としては,自然哲学に関する M.デュエムが著名。ほかに個々の哲学者を対象とするモノグラフィ,一冊ずつの著書の注釈には多くのものがある。

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デジタル大辞泉の解説

てつがく‐し【哲学史】

哲学思想の歴史的な推移変遷などを明らかにするための学問。

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大辞林 第三版の解説

てつがくし【哲学史】

哲学思想の歴史的変遷。また、それを学問的に記述・考察したもの。

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世界大百科事典内の哲学史の言及

【哲学】より

…このような問題意識の下で,今日においては欧米の哲学界,思想界においても,哲学の西欧的伝統のとらえ直し,哲学についての従来の概念の再検討,自然科学から社会科学,人文科学に至る学問知の根本的な組替えが求められ試みられるようになっている。
[〈哲学史〉のとらえ直し]
 従来の哲学史では,哲学は古代ギリシアに始まり,中世封建社会の哲学を経て,近代市民社会の哲学へと一直線に進歩発展してきたかのごとく叙述するのが,学界でも思想界でも定説とされ常識とされてきた。しかしながらこのような叙述方式の基本的な枠組みは,19世紀初頭のヘーゲルの哲学史講義を出発点とし,19世紀中葉以降から20世紀にかけてしだいに整備され定式化された叙述方式によるものである。…

※「哲学史」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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