日本大百科全書(ニッポニカ) 「キュリオシティ」の意味・わかりやすい解説
キュリオシティ
きゅりおしてぃ
Curiosity
NASA(ナサ)(アメリカ航空宇宙局)が火星探査ミッションで用いる無人探査車(ローバー)の愛称。キュリオシティとは英語で「好奇心」を意味する。宇宙船マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL:Mars Science Laboratory)に装備されている。MSLは2011年11月26日にケープ・カナベラル基地よりアトラスⅤで打ち上げられ、2012年8月6日に火星に軟着陸した。キュリオシティは全長3メートル、幅2.7メートル、高さ2.2メートル、重量約900キログラム。2.2メートルのロボットアームを備え、6輪駆動で、動力は原子力電池を用い、10種類の観測装置を搭載している。火星上での生命活動の痕跡を探すことが目的で、火星表面の土と岩石をすくい取り、またはドリルで削りだし、分析装置を使って土壌内部の解析を行う。NASAは2018年6月7日、キュリオシティの探査によって、火星に有機分子があり、また、火星にあるメタンの量が季節によって変動していると発表した。
[編集部 2023年7月19日]