ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギュイヨタ」の意味・わかりやすい解説
ギュイヨタ
Guyotat,Pierre
フランスの作家。『50万の兵士の墓碑』 Tombeau pour 500000 soldats (1967) 以後, 性と戦争の暴力, 差別,欲望と錯乱を語り続け, 前衛のなかの前衛として常にスキャンダルの渦中にある。なかでも『エデン, エデン, エデン』 Eden,Eden,Eden (70) は, 男娼や小児, アラブ人による性の狂宴を描き, 検閲を受けたため, R.バルト, P.ソレルスらが擁護に立上がった。その言語自体が暴力的で, フランス語の文法や綴字まで歪曲していながら, 意味をこえて歌のような音楽性を実現している。ほかに『売春』 Prostitution (75) , 『書物』 Le Livre (84) ,『生きる』 Vivre (84) など。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報