ギーズ(読み)ギーズ[こうけ](英語表記)Guise, Ducs de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギーズ」の意味・わかりやすい解説

ギーズ(公家)
ギーズ[こうけ]
Guise, Ducs de

16世紀フランス政治史,特にユグノー戦争において顕著な役割を果した名門貴族で,ロレーヌ公家の分家。ギュイーズとも表記される。ギーズ市は 1333年ロレーヌ家の所有となり,1528年公領 (デュシェ) となった。ロレーヌ公ルネ2世の息子クロード・ド・ロレーヌ (1496~1550) が初代ギーズ公。クロードの息子フランソア (19~63) は 52年神聖ローマ皇帝カルル5世の軍勢からメッスを防衛し,また国王代理官としてイングランド軍からカレー奪取に成功。彼は,62年バシーでプロテスタントを殺害しユグノー戦争を誘発しカトリック派の首領となったが,翌年コリニー伯の手先によって暗殺された。第3代ギーズ公アンリ1世 (50~88) はサン=バルテルミの虐殺の首謀者の一人とされ,76年カトリック同盟の指導者となった。そののち 1675年まで続いた。

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百科事典マイペディア 「ギーズ」の意味・わかりやすい解説

ギーズ[家]【ギーズ】

ロレーヌ公家から分かれたフランスの名門貴族。第2代フランソア〔1519-1563〕は,国王フランソア2世の外戚として国政実権を握り,カトリック派の首領としてユグノー戦争勃発(ぼっぱつ)の原因となった。第3代アンリ1世〔1550-1588〕も,カトリック派の指導者として勇名をはせたが,アンリ3世により暗殺された。
→関連項目サン・バルテルミの虐殺フランソア[2世]

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