クリシッポス(読み)くりしっぽす(その他表記)Chrysippos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クリシッポス」の意味・わかりやすい解説

クリシッポス
くりしっぽす
Chrysippos
(前279ころ―前206ころ)

古代ギリシアのストア学派の哲学者小アジアソロイの人。アテネに出てアカデメイアに入ったが、その懐疑論に飽き足らず、ゼノンの弟子クレアンテスに学んで古ストア派の第3代の学頭となった。ストア哲学を体系化した学者で、「クリシッポスがいなかったらストアはなかったろう」といわれる。非常な多作家で、論理学認識論をはじめとして、自然学、倫理学など700余の著作があったといわれる。

[田中享英 2015年1月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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