クレデンダ(その他表記)credenda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレデンダ」の意味・わかりやすい解説

クレデンダ
credenda

単に物理的な力だけでは支配を永続させることはできない。被治者の情動知性に訴えて,その正統性を承認させなければならない。 C.E.メリアムはこのことをミランダ mirandaとクレデンダに分けて説明した。前者記念日,音楽,旗,儀式デモンストレーションなどの情緒的,呪術的な象徴形式によって権力集団への帰属感,一体感を促すものであり,後者理論,信条体系,イデオロギーなどの知的,合理的な象徴形式によって正統性信念を育成するものである。

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世界大百科事典(旧版)内のクレデンダの言及

【権威主義】より

…ナチスやイタリアのファシズムの台頭は,欧米の研究者の強い関心を引き起こした。C.E.メリアムは権威主義をつくりだした状況をクレデンダcredendaとミランダmirandaで説明した(《政治学原理Political Power》1934)。ミランダとは,芸術,儀式,歴史の美化,大衆動員などによる威力誇示によって大衆の情動に訴え,権力が神聖,壮大なもの,調和をもたらす美的なものとして正統化される状況である。…

※「クレデンダ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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