クーゲルベルグ・ヴェランダー病(読み)クーゲルベルグ・ヴェランダーびょう(その他表記)Kugelberg-Welander disease

六訂版 家庭医学大全科 の解説

クーゲルベルグ・ヴェランダー病
クーゲルベルグ・ヴェランダーびょう
Kugelberg-Welander disease
(脳・神経・筋の病気)

 脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)のⅢ型に分類されます。軽症型、慢性型であり、1歳6カ月以降で発症します。自立歩行は獲得できますが次第に転びやすくなり、歩行障害が現れて立てなくなります。

 症状は下肢から明らかになってきて、徐々に上肢にも筋力低下の症状が出てきます。進行はゆっくりで、通常、生命の予後はよく、成人して生涯を送ることが可能なこともあります。

 ウェルドニッヒ・ホフマン病やクーゲルベルグ・ヴェランダー病などの遺伝性脊髄性筋萎縮症の診断では、体幹に近い筋肉が対称性に、上肢よりも下肢が強く障害されるパターンの筋力低下を示すことと、脱神経所見と呼ばれる舌のれん縮や手指の震え、筋電図検査や筋肉生検での脱神経所見が重要ですが、加えて遺伝子検査で確定診断ができます。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型とも、SMA遺伝子の欠失変異を認めます。

鈴木 瑞枝, 黒岩 義之

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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