クーロチキン(読み)くーろちきん(その他表記)Василий Степанович Курочкин/Vasiliy Stepanovich Kurochkin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クーロチキン」の意味・わかりやすい解説

クーロチキン
くーろちきん
Василий Степанович Курочкин/Vasiliy Stepanovich Kurochkin
(1831―1875)

ロシア詩人ジャーナリスト、社会活動家。農奴階級出身。1860年代の民主主義的革命運動の代弁者として知識人に大きな影響を与えた風刺雑誌『イスクラ火花)』(1859~1873)を主宰して、自ら革命の精神を歌った詩を次々に発表するかたわら、秘密結社土地と自由」の中央委員として活動した。フランスの詩人ベランジェの名訳を残す。

[藤家壯一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クーロチキン」の意味・わかりやすい解説

クーロチキン
Kurochkin, Vasilii Stepanovich

[生]1831.8.9. ペテルブルグ
[没]1875.8.27. ペテルブルグ
ロシアの詩人,ジャーナリスト。解放農奴の息子として生れ,軍学校を卒業後,兵役に服したのち退役。 1859年から風刺雑誌『火花』 Iskraを編集し,60年から 63年にかけて高揚した革命運動と密接に結びつき,「土地と自由」結社の中央委員となり,逮捕された。その詩は,革命的民主主義の原則を強調し,未来の人間に夢を託し,現実を風刺する点に特徴がある。また,P.ベランジェや V.ユゴーらの詩をロシア語に翻訳し,ヨーロッパの革命思想の普及に努め,ロシアにおける政治風刺詩のジャンルを開拓した。

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