グランドオペラ

デジタル大辞泉 「グランドオペラ」の意味・読み・例文・類語

グランド‐オペラ(grand opera)

悲劇的性格の神話伝説などを題材に用い、バレエ合唱を重視して構成される、舞台の豪華なオペラ。19世紀フランスで愛好された。グラントペラ。

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精選版 日本国語大辞典 「グランドオペラ」の意味・読み・例文・類語

グランド‐オペラ

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] grand opéra [英語] grand opera ) イタリアのオペラ‐セリア(正歌劇)が一七世紀初頭フランスにはいってできたオペラの様式。オペラ‐コミックに対する。主に神話や伝説にもとづき、合唱、バレエをとり入れ、豪華な舞台で演ずる大じかけな歌劇。一九世紀に流行
    1. [初出の実例]「仏蘭西ではオペラ又グランドペラとオペラコミック〈略〉の二差別があった」(出典:欧洲歌劇の現状(1908)〈永井荷風〉)

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世界大百科事典(旧版)内のグランドオペラの言及

【オペラ】より

…18世紀以降は,これに対して,イタリアではオペラ・ブッファopera buffa(道化オペラの意),フランスではオペラ・コミックopéra comique(喜歌劇,のちにはせりふを含むオペラを意味する),イギリスではバラッド・オペラballad opera(俗謡オペラ),ドイツではジングシュピールSingspiel(歌芝居)など,より庶民的な性格の強いオペラのタイプが興ったが,それらに共通するのは,正歌劇や抒情悲劇の貴族性と形式ばった様式に対する反動とパロディの精神であった。つづく19世紀には,作品の規模,壮大な舞台効果,シリアスな情緒において,かつてない高みに登ろうとした〈グランド・オペラgrand opéra〉に対して,再び庶民的な気軽さと息抜きを求めるオペレッタが興った。このような経緯は,当初から町人の芸術として発達してきた歌舞伎には見られないところである。…

※「グランドオペラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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