エリザベス朝時代のイギリスの劇場。地球座と、グローブ座ともいう。シェークスピアの所属した宮内大臣一座(のちに国王一座)の本拠地として、その多くの傑作を初演したことで有名である。カスバート・バーベッジにより1599年にロンドン郊外テムズ川南岸に建てられ、1613年に失火で焼失したが翌年再建、ピューリタン革命により44年に取り壊された。エリザベス朝演劇の典型的な公設劇場public theatreの一つであるが、詳細はわかっていない。外見は円形または多角形で、照明の必要から天井の一部がなく、内部は平土間の中央まで張り出した舞台を3層の客席が囲んでいた。カーテンも背景もないこういう劇場の構造が「見る」より「聞く」芝居、つまり台詞(せりふ)主体の作劇法を発達させたといえよう。なお、1997年テムズ川南岸のサザーク地区に当時の劇場を再現したシェークスピアズ・グローブ劇場が開館した。
[中野里皓史]
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...