コニカ(読み)こにか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コニカ」の意味・わかりやすい解説

コニカ
こにか

日本の写真総合メーカー。1873年(明治6)に6代目杉浦六右衛門(ろくえもん)(=小西六右衛門、1847―1921)が薬種商小西屋六兵衛店で写真、石版印刷材の取扱いを開始したのが始まりである。1903年(明治36)に国産初の印画紙「さくら白金タイプ紙」を発売。1921年(大正10)合資会社とし、小西六本店と称する。1925年にロールフィルム使用小型カメラ、29年(昭和4)に「さくらフヰルム」を発売。1936年(株)小西六本店を設立、43年小西六写真工業、87年(昭和62)コニカとなる。第二次世界大戦後の1948年に35ミリカメラの「コニカⅠ(コニカいちがた)」、60年に一眼レフ「コニカF」を発売、さらに71年に電子複写機分野に(U‐Bixシリーズ)、80年にはオーディオテープ、ビデオテープ分野に、88年にはファクシミリ事業にも進出した。2003年(平成15)3月時点のコニカの資本金は約375億円、売上高約3579億円、従業員数4032。

 2003年、同じ写真総合メーカーのミノルタ経営・事業統合、持株会社コニカミノルタホールディングスを発足させ、コニカミノルタグループを形成している。

[中村清司]

『『写真とともに百年 小西六写真工業株式会社史要』(1971・小西六写真工業)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コニカ」の意味・わかりやすい解説

コニカ
Konica Corporation

フィルムメーカー。1873年の写真機械などの輸入販売に始まり,1921年小西六本店に改組。1936年設立の新小西六本店が,1937年に旧小西六本店を吸収し小西六に改称。1943年小西六写真工業と改称。1944年昭和写真工業と合併。1987年コニカに社名変更。1940年国産初のカラーフィルムを完成。また 1948年からはカメラを発売。各種フィルムとともに感光材料,カメラのほか,1971年高級複写機生産開始以降,ファクシミリ,プリンタなど情報機器にも展開した。2003年持株会社に移行したのち,ミノルタと経営統合してコニカミノルタホールディングスとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「コニカ」の意味・わかりやすい解説

コニカ[株]【コニカ】

旧社名は小西六(こにしろく)写真工業。1987年現名に変更。1873年に杉浦六右衛門が創業した写真機商に発する写真工業草創期以来の会社。写真フィルム・印画紙・写真薬品・カメラなどを生産,感光材料ではトップクラス。2003年8月ミノルタと経営統合してコニカミノルタホールディングスとなった。2006年3月,カメラ・フィルム事業から撤退。デジタル一眼レフのカメラシステムはソニーに譲渡された。
→関連項目コニカミノルタホールディングス[株]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

とっさの日本語便利帳 「コニカ」の解説

コニカ

「小西六(こにしろく)のカメラ」の略(創業時「小西屋六兵衛」→「小西六本店」→「小西六写真工業」→「コニカ」)

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android