精選版 日本国語大辞典 「こぶないよこの」の意味・読み・例文・類語
こぶな‐いよこの
- 〘 名詞 〙
- ① 江戸時代の流行唄。また、その囃子詞(はやしことば)。「いよこの」を囃子詞とする歌謡の中で、宝永元年(一七〇四)刊「落葉集」に所載のものが特に流行し、後にはこれによる踊りもできた。
- [初出の実例]「橋をいよこの下には、橋の下には鵜の鳥が。小鮒いよこのくはへて、小鮒くはへてぶりしゃりと」(出典:歌謡・落葉集(1704)七・五尺手拭)
- ② ①の流行にヒントを得た子どもの玩具の一つ。小弓の弦に鉛、または木でつくった小魚の形をしたものを二つ三つ付けて、鈴とともに昇降するようにしたもの。こぶないよこ。
- ③ ( ①②の流行の影響による ) 小鮒を売るときの売り声。
- [初出の実例]「小鮒、売声、こぶないよこの、上ったり下ったり」(出典:随筆・続飛鳥川(19C中))