コンスス(その他表記)Consus

改訂新版 世界大百科事典 「コンスス」の意味・わかりやすい解説

コンスス
Consus

貯蔵された穀物を守るローマの古い神。その祭り戦車競走が行われたため,馬の神でもあるネプトゥヌスNeptunusと同一視されたほか,コンシリウムconsilium(協議)との類推から,会議の神としてもあがめられた。祭壇は大競技場の地中にあり,それぞれ収穫と秋の播種の終了期にあたる8月21日と12月15日の祭りの日だけ,掘り出された。この日,馬とロバ花輪をかけられ,休息が与えられた,とプルタルコスが伝えている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンスス」の意味・わかりやすい解説

コンスス
Consus

古代ローマの神。地下に貯蔵された穀物の守護神で,富を神格化した豊穣女神オプス関係が深く,地下に祭壇をもっていた。祭りの日には,馬やら馬,ろ馬などが労働から解放されて花輪で飾られ,競馬が行われたために,ギリシアの馬神ポセイドン・ヒッピオスと同一視された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android