ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サフォーク県」の意味・わかりやすい解説 サフォーク〔県〕サフォークSuffolk イギリス,イングランド東部の県。県都イプスウィッチ。イーストアングリア地方の中部を占める県で,北はウェーベニー川と小ウーズ川によってかぎられ,東は北海に面している。西部に白亜の低い丘陵地帯があるほかは,大部分が漂礫土に覆われた低地からなり,一部の谷にはロンドン粘土層が露出する。北西端はフェン地方の一部をなす。旧石器時代にすでに人が住んでいた地域で,その後青銅器・鉄器文化が繁栄。ローマ時代には北のノーフォーク県とともにイケニ人の居住地であった。また 9世紀のデーン人,10世紀後半のバイキングの侵略は,局地的には被害を残したが,かえって住民を刺激し発展を促進した。アングロ・サクソン時代には,イーストアングリア王国の一部を形成した。11~17世紀には羊毛産業を基礎にイングランドで最も繁栄し,人口も稠密であった。農業が主産業で,オオムギ,コムギ,カラスムギ,テンサイ,豆類などを栽培する。畜産業も重要で,特にサフォーク・パンチと呼ばれるウマの生産で知られる。工業も農業と密接に関連し,食品加工,農業機械製造などが中心。北海沿岸には海浜保養地が発達。面積 3802km2。人口 69万2100(2005推計)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by