イプスウィッチ(読み)いぷすうぃっち(英語表記)Ipswich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イプスウィッチ」の意味・わかりやすい解説

イプスウィッチ
Ipswich

イギリスイングランド東部,サフォーク県県都。イプスウィッチ地区を構成する。ロンドン北東約 110km,北海に注ぐオーウェル川の河口三角江(エスチュアリー)の最奥部に臨む。ローマ時代の集落跡や 6世紀のサクソン人(ザクセン人)の墓地が発掘されている。7~12世紀には製陶の中心地として知られ,初めイプスウィッチ焼,次いでセットフォード焼の生産が盛んであった。その後 17世紀まではイーストアングリア地方織物の輸出港として繁栄産業革命期には軽工業の中心地となった。背後に肥沃な農業地帯を控え,製粉,製糖(甜菜糖),ビール醸造,肥料,農業機械などの工業が発達。港はおもに石油製品,穀物木材,化学製品などの輸入を扱う。面積 40km2。人口 13万8718(2001)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イプスウィッチ」の意味・わかりやすい解説

イプスウィッチ
いぷすうぃっち
Ipswich

イギリス、イングランド南東部、サフォーク県の県都。人口11万7074(2001)。オーウェル川三角江の湾頭に臨む古い港町で、1200年ジョン王が特許状を与えてからの約400年間、大陸へサフォークの布地を輸出して繁栄した。その名残(なごり)は旧市内の古い建築物にもみられる。イプスウィッチ博物館はこの町の過去を物語るたくさんの収集物を所蔵する。新市街は工業地区で、機械、食品工業などが立地する。

[久保田武]

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