サラトフ州(読み)サラトフ(その他表記)Saratov

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サラトフ州」の意味・わかりやすい解説

サラトフ〔州〕
サラトフ
Saratov

ロシア西部の州。州都サラトフボルガ川中流域にあり,南流するボルガ川が州を東西にほぼ2分する。東岸は波状低地,西岸ボルガ川沿岸丘陵と対照的な地形を示す。大部分がステップ地帯で,北部に森林ステップ,南東部に半砂漠地帯がそれぞれわずかにみられる。乾燥した大陸性気候で,平均気温は1月-12℃,7月 22℃。年降水量は 150~400mm。サラトフ周辺で大量に天然ガスを産し,パイプラインによりモスクワ方面に送られ,州の産業もこれをもとに発展。主要工業は製油,化学 (化繊合繊) ,機械,木材加工,食品など。農業部門ではコムギトウモロコシ,ジャガイモ,ヒマワリ,タバコ,メロンなどの栽培と,ウシ,ヒツジの飼育が盛ん。州内交通はサラトフから放射状に延びる鉄道,ハイウェーと,ボルガ川の水運が中心である。面積 10万 200km2。人口 270万 7700 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android